人は、何かを買うために生きているわけではない。よい人と出会い、よい人生を送るために生きている。そこに、消費者があえて口にしない、真の欲求がある。

ビジネスお役立ち知識

顧客満足と従業員満足が会社を繁盛させる。

相次ぐ食品偽装や食中毒問題で、消費者は食の安全にかなり敏感になっています。しかし消費者の怒りはそれだけではありません。「顧客第一主義」「お客様のほうを向いた経営」と言いながら、実際には自社の利益しか考えていない身勝手さに呆れてうんざりしているのです。

消費者以上にうんざりしているのは、そんな会社で働く社員でしょう。建前だけの「顧客第一主義」を強いられた結果、自らが会社の悪事に加担するハメになったり、その会社の社員というだけで後ろめたさを背負うことになったり、最悪は職を失いかねません。

近年は、「顧客満足度(CS)」に対して「従業員満足度(ES)」が浸透しつつあります。「従業員の満足なくして顧客の満足もなし」という発想は、ねじれた顧客第一主義を押し付けられてきた社員にとって大変やりがいの出るものでしょう。ところが結果的には建前にすぎないどころか、ホンネでは顧客よりも従業員よりも自社の利益、もしくは一部の経営陣のフトコロ満足度を上げる方向にベクトルが向いてしまっているのは残念なことです。口先だけの従業員第一主義は、建前だけの顧客第一主義以上に会社をダメにするのではと危惧します。

そこで考えたいのは従業員満足の中身です。職場環境や待遇の改善はもとより、最近は人間関係によって退職する社員の多さを考えれば、上司と部下のコミュニケーションの改善も従業員満足につながるように思います。例えばマンション分譲大手の日本綜合地所は、この4月から管理職を対象にした「部下手当」を導入するそうです。お金の心配をせず積極的に部下とのコミュニケーションをはかってもらう目的で、部下との会食や冠婚葬祭費用として部長級で20~30万円、課長・副課長で10~15万円がそれぞれ部下の人数によって支給されるそうです。

あくまで参考例ですが、真剣に従業員満足をはかろうとする会社に対して反旗を翻(ひるがえ)す社員がいるとは考えにくいものです。また冷静に考えれば、従業員満足度の向上が業績アップにつながるのは半ば当たり前でしょう。会社に守られていると感じる社員のがんばりが会社を繁盛させるのではないでしょうか。

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