人は、何かを買うために生きているわけではない。よい人と出会い、よい人生を送るために生きている。そこに、消費者があえて口にしない、真の欲求がある。

ビジネスお役立ち知識

新しい常識を作れば売り上げはアップする。

「こういうもの」と思い込んでいるだけで、すでにある程度のシェアがある商品やサービスにも消費者は不満を持っています。たとえば納豆。納豆といえば独特のムッとするにおいが特徴で、納豆好きは「そういうもの」と思って食べています。ところが、納豆が好きな人ほど食後の口臭を気にしているという調査結果が出ました。これを商機だと捉えたのが、「味ぽん」でおなじみのミツカン醸造酢です。

■ヒットの要因は納豆の常識にこだわらなかったこと

今から10年ほど前、食酢や調味料に代わる新戦力としてミツカンが目をつけた「納豆」。200年かけて培ってきた菌の育成技術を使い、画期的な納豆を作ろうと商品開発に乗り出しました。そのアイデアが「におわない納豆」です。

当時の研究員だった竹村浩さんは、納豆のにおいの原因になると考えられていた「低級分岐脂肪酸」を作り出さない菌を探し求めました。2万個もの納豆菌の中から発見したのが「N64菌」です。この菌を使って誕生した「金のつぶ におわなっとう」は、全国発売から3ヶ月目に納豆品目別シェア1位を獲得。その後「金のつぶ」はシリーズ化され、次々と新商品を投入していきます。調味料メーカーという強みをいかし、「梅風味黒酢たれ」や「関西風だし自慢」といった「納豆の味+従来とはひと味違った風味」が新しい納豆ユーザーの開拓に一役買ったのです。

【参考】ミツカン「納豆 金のつぶ 開発秘話」

http://www.mizkan.co.jp/chilled/episode/index.html

「N64菌」を発見した竹村さんいわく、「『納豆はこうあるべきだ』というこだわりがないのが、逆にいいのかもしれません」。におわない納豆なんて……といった意見もあったでしょう。けれど常識よりも消費者のニーズを追求した結果、“画期的な納豆”は大ヒットしました。今では「納豆=におわない」が常識になっている人もいます。発明とは「新しい常識を作る」ことかもしれません。

 

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