人は、何かを買うために生きているわけではない。よい人と出会い、よい人生を送るために生きている。そこに、消費者があえて口にしない、真の欲求がある。

今の消費者を正確にとらえる

浮かれて乗せられて買う人はもういない

昔は農業社会だったので、大多数の人々は「何かを買う」ということは、あまりありませんでした。
それが産業革命で急速に経済は伸び、サラリーマンが生まれ、皆がいろんなモノを買うようになりました。
その経済が低調になると今度は、個人に借金をさせることで経済成長を維持させてきました。
住宅ローンがその典型です。
大きな借金で大きな買い物をさせれば、販売業者は潤います。

「夢や楽しさ、快適さを求めて次々にモノを手に入れていく。それは借金で。」
このような、「幻想を借金で買う経済」を、私たちは80年代以降ずっと続けてきました。
しかしこのモデルが限界に来ています。

人々は感覚的にこのことに気づいているようです。
浮かれて、乗せられて買う人は、確実に減っている。
「もっと生活をよくする」「メリットを享受する」という視点で、モノを買う人も減っている。
「モノを所有しても意味ないんじゃない?」と思う人も増えている。

私たちはこの大きな流れを、きちんととらえておく必要があります。
つまり、商品メリットだけでは人々を訴求できない
そこを補う方法として、縁故マーケティングがあります。
商品単体ではなく、人を含めたトータルパッケージで売る。

なじみがあるから買う。
知人が「あの人はいい」というから買う。
その人が好きだから、安心できるから買う。
一生付き合って生きたいから買う。

そんな世界へと、どんどん移行しています。
なぜなら消費者にとっては、モノよりも「人」が必要な時代だからです。

 

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