人は、何かを買うために生きているわけではない。よい人と出会い、よい人生を送るために生きている。そこに、消費者があえて口にしない、真の欲求がある。

ビジネスお役立ち知識

1年前の悩みを覚えているようだと危ない。

厚労省が昨年発表した「労働者健康状況調査結果」によれば、仕事に対するストレスが「ある」と回答した労働者は約6割。ストレスの具体的な内容は、「職場の人間関係の問題」「仕事の質の問題」「仕事の量の問題」の順となっています。この現代社会でストレスを感じていない人のほうが珍しいとは言え、うつに悩むサラリーマンが増えている現状を考えれば、仕事の出来・不出来にメンタルコントロールは不可欠です。気分転換の上手い人ほど仕事ができると言われますが、まさにその通りだと思います。

昨今はメンタルヘルスケア(心の健康対策)に取り組む会社が増えており、専門のカウンセラーを置いたりストレスチェックテストなどを実施したりしています。しかし、中小企業はそこまで手が回らない場合が多く、会社にその用意があったとしても、会社の悩みを打ち明けることに抵抗を感じる人もいるようです。男性は、女性に比べて一人で悩みを抱えやすいと言われます。深刻なうつ状態になる前に誰かに話を聞いてもらうのがベストですが、考えすぎる傾向にある人は、自分自身にこう問いかけてみるといいかもしれません。

1年前の悩みを覚えている? 1年後も同じことで悩んでいるだろうか? 職場の人間関係、仕事の質、仕事の量は1年前も1年後も同じかもしれません。けれど、「状況」は変わらなくても「人」は変わります。人間の脳は、何年も同じことを悩み続けるようにはできていないそうです。もしそうなったら、専門的な治療を必要とする病気です。

何でも自分次第だという人もいますが、「自分次第」=「何でも自分でコントロールできる」と捉えると、ままならない現状にかえってストレスを感じてしまうでしょう。ここはひとつ「自分次第」=「気の持ちよう」と考えて、「今はそういう時期なんだ」と気持ちを切り替えてみるといいかもしれません。人は変わります。1年後もまったく同じでいることもまた、難しいのです。

 

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