人は、何かを買うために生きているわけではない。よい人と出会い、よい人生を送るために生きている。そこに、消費者があえて口にしない、真の欲求がある。

ビジネスお役立ち知識

利益を出し続ける組織の作りかた。

組織作りをうまくやれば利益を出し続ける会社となります。しかし、組織をうまく作れなければ利益どころか赤字を出し続ける会社になってしまう。「企業は人」と言われるように、社員が生き生き働く会社はすばらしい成果を上げることができますが、逆の場合は、とことんダメな会社になってしまいます。

組織を「上下関係」で捉えていると組織作りでつまづくように思います。なぜなら、上下関係では足の引っ張り合いが起こるからです。立場の違いを考えれば確かに上司と部下は上下関係で、社員同士でも肩書きや役割による上下はあるでしょう。しかし、順列という「形」だけが整っていても組織は機能しません。上下関係にこだわるあまり仕事より保身に走り、その人が運よく上の立場に収まると、自分も人を蹴落として這い上がろうとする。企業ドラマでよく見る「ドロドロ劇」の発端は、たいがい上下関係への執着です。

組織とは、同じ目標を目指す人の集まりです。だからこそ人材育成やチームワークが重要なのに、そこに上下関係しかなければ単なる「人の集合体」です。組織をクルマに例えてみましょう。クルマは、エンジンやハンドルやタイヤなどの様々な部品がつながってはじめて動きます。部品同士をつなげている“コード”。これが人間関係です。信頼関係と言い換えてもいいでしょう。

ただし人間関係は、決められた工程に添って部品同士がつながっていくクルマのようにはいきません。上司が「よし、今から人間関係を結ぼう」と部下に持ちかけて、部下が「はい、分かりました!」とお互いが“コード”で結ばれるわけはなく、そこは「示す」もしくは「受け取る」しかありません。

人間関係を築くのは泥臭いものです。カッコつけてスマートなことばかりしていてもお互いの信頼は育ちません。上司の仕事ぶりや人間性を見て、部下が「あの人を超えたい」と思う。頑張っている同僚に触発されて「俺も頑張ろう」と気合を入れる。この気持ちが利益を生む組織を作ります。こんな“コード”で結ばれた組織であれば結束力は固く、不測の事態が起こっても乗り越えていけるチームワークが育つだろうと思います。もちろん誰とでも同じような“コード”で結ばれることはありませんが、人は人間関係で育ち、人間関係を築けない上司はマネジメント力に欠けていると判断されてしまうだろうことは覚えておきたいものです。

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