ビジネスお役立ち知識
成果をあげたければ、すべての仕事に全力投球するべからず。
仕事ができる人というのは“生産性の高い人”と言い換えてもいいでしょう。仮に生産性を、
生産性=(仕事の質×仕事の量)÷時間
のように定義してみればよく分かります。「忙しい」が口癖の人に限って生産性が低く、常に仕事(または時間)に追われていたりします。要するに要領が悪いのです。要領の悪い人は“すべてに全力投球する”傾向があります。真面目なのはいいことですが、生産性を上げるには仕事によって力配分を変え、時間の使い方にメリハリをつけることが重要です。
資料作りに1日費やし、自分としては完璧だと思える段階で上司に見せたらいろいろな注文をつけられ、結局残業をして作り直す羽目になった……。こんな経験はありませんか? 最初から完璧な資料を作ろうと思うから時間と労力の無駄が起こるのです。上司が資料に注文をつけるのはいつものことだとしたら、ダメ出しは早めにもらったほうが得策です。午前中に8割程度の完成度で資料を作り、午後一で上司に見せて午後は修正に当てる。最後の詰めは細かいところを見直す作業がほとんどなのですから、8割くらいできていればおおよそのことは伝わります。
8割で勝負して2割は人の力を借りる。生産性を上げるには自分だけが努力しても叶いません。適当なところで周囲の意見を聞き、早めに決断の材料を揃えていく。つまり、仕事のスピードアップが肝心なのです。
ちなみに思考力や想像力が必要となる仕事は午前中に済ませたほうが効率的だといわれます。一般的に午前中のほうが効率よく脳が働くからであり、午後2時くらいをピークに脳は停滞し、徐々に集中力が低下するそうです。当然仕事の効率も悪くなるでしょう。このようなメカニズムも参考にしながら仕事の生産性を上げる工夫をしたいものです。