人は、何かを買うために生きているわけではない。よい人と出会い、よい人生を送るために生きている。そこに、消費者があえて口にしない、真の欲求がある。

ビジネスお役立ち知識

『カンブリア宮殿 村上龍×経済人』 村上 龍 (著)

多くの経営者やビジネスマンがこっそりと感動の涙を拭いながら観た『プロジェクトX』。このドキュメンタリー番組があれほど話題になったのは、登場した人々が「無名」だったことも理由の1つでしょう。戦後の開発プロジェクトに立ちはだかる難問の陰で人知れず挑戦し続けた無名の日本人たちの姿は、観ている者に「挑戦する勇気」を与えてくれました。

何かを成し遂げた、または成し遂げようとしている人には有無を言わせぬパワーがあります。テレビ東京で放映中の『カンブリア宮殿』に登場する経済人たちも、《成功者》として以前に《人》としてのパワーにあふれており、彼らの興味深いエピソードを引き出す村上龍氏の「問い」の鋭さも番組の人気を支えているように思います。

この番組を単行本化したのが今回ご紹介する1冊です。それぞれ番組に登場した経済人二十数人の出演回をまとめたものに村上氏の書下ろしによる出演者の魅力を加え、番組ではカットされたインタビューも収録されています。

日本を代表する経済人の自伝的要素を含んだビジネス書的なイメージを持つかもしれませんが、村上氏いわく「この本は良いことを伝えるためのもの」だそうです。話題を厳選し、エピソードを凝縮することによって、その人自身にどれだけ近づけるかを狙いとしている印象を受けました。

現代日本の基盤を作った名も無き人々の果敢な挑戦魂。それを受け継いだであろう経済人の言葉の重みは、「よその社長はいいこと言うなぁ」という本書のキャッチコピーにもよく現れています。「成功哲学」「勝利の法則」そんな難しいことは考えず、とにかくその人に触れてみることで何かを得られるでしょう。

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