人は、何かを買うために生きているわけではない。よい人と出会い、よい人生を送るために生きている。そこに、消費者があえて口にしない、真の欲求がある。

ビジネスお役立ち知識

客観的なデータがヒット商品を生んだ事例。

日常の「不便」が発明のきっかけになった例は数多くあります。一人が感じる不便の向こうには、同じように不便を感じている人がたくさんいるからでしょう。「不便」という共通点を「便利」に変えたことでヒット商品が生まれてきたわけです。

昨年の暮れ近く、年商10億円でヒットと言われるある市場において、発売2ヵ月半後に約5億円の売り上げを達成した商品がありました。ヒットの要因になった共通点は、多くの人が支持する“おいしさ”です。

■科学的に裏付けされたおいしさ

その名も「黄金比率プリン」(森永乳業)。一口にプリンと言ってもその種類は数千にのぼり、おいしさのトレンドも年代や時代で変化します。そこで森永は、今、多くの人から支持されている“おいしさ”の特徴を客観的に分析・研究すれば、「誰もがおいしいと実感できる理想のプリンが作れるのではないか」と考えました。

目を付けたのは、近年ネット通販などで注目されている、全国の街の洋菓子店が作る「ご当地プリン」。「プリン博物館」などのイベントを手がけるナムコの協力を得て、人気プリン約1000種類の中から特に人気の高い6品を選出し、食感や材料のバランスを4つの観点から科学的に分析したのです。

おいしさの指標としたのは、プリンを口に入れた瞬間の「硬さ」、食べたときに舌で感じる「なめらかさ」、「口溶け」、「生クリームと卵黄の比率」の4つ。それぞれを分析して科学的データを取った結果、今、一番おいしいとされる共通点が見つかりました。森永はこの共通点を「おいしさの“黄金比率”」とし、開発した商品名にも「黄金比率」の言葉をそのまま用いたのです。

※参考:森永乳業「黄金比率プリン」

http://www.morinagamilk.co.jp/products/brand/ougon/

おいしければヒットするとは限りません。その味をいかにアピールするか――。発明はアイデア勝負です。森永は、「おいしさを科学的に分析して客観的な共通点を探る」というアイデアで独自の味をアピールし、ヒット商品を生み出したのです。

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