人は、何かを買うために生きているわけではない。よい人と出会い、よい人生を送るために生きている。そこに、消費者があえて口にしない、真の欲求がある。

ビジネスお役立ち知識

”指名買い”を狙え!

ある日、Googleで「ダイエット」を検索してみました。ヒット数は118,000,000件。同じく「太りたい」を検索すると、その数は318,000件。「痩せたい願望」は「太りたい願望」の実に370倍以上です。それだけダイエット市場が大きいわけですが、その分競争相手が多く、ニーズの多様化によって確実な顧客が予想できない側面もあります。

そこにいくと、一方の「太りたい願望」はある意味ニッチな市場です。常にダイエットブームのような風潮の中、「太りたい」と言えば厭味だと言われ、お痩せさんたちは肩身の狭い思いをしているようです。でも、彼らの「太りたい願望」は切実です。もしも健康的に体重を増やせる“逆ダイエット”商品があれば、太りたい人たちはこぞって指名買いするでしょう。市場はニッチでも、指名買いによる確実なニーズがあればヒット間違いなしです。

■男性客が“指名買い”する下着

既婚男性の多くは妻が買ってきた下着を身につけるようです。独身男性でも、下着にこだわりのある人は少ないでしょう。ところが、下着メーカーワコールの男性向けガードル「クロスウォーカー」は事情が違います。男性客が自ら売り場まで足を運び、1枚3000円以上もするのに指名買いするそうです。その理由は、「男だっていつまでもカッコよくいたい」願望にあるようです。

「クロスウォーカー」はいわゆる機能性下着。ワコール独自の設計により、歩行によるエクササイズ効果が期待できます。もともとは女性向けに開発されて大ヒットし、男性からの要望が増えたことで男性版が発売されました。週5日、1日6000歩以上の歩行と長期間の継続が前提条件ですが、「はいて、歩いて、おなかを引き締める」というコンセプトが男性の「カッコよくいたい」願望を刺激して、指名買いされるほどの大ヒット商品となりました。

数は少なくても確実にあるニーズ。そこを狙って商品やサービスを提供すれば指名買いが起きます。問題はいかにニッチな市場を発掘するか。そのヒントのひとつは、大きな市場の正反対を考えてみることでしょう。

 

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