人は、何かを買うために生きているわけではない。よい人と出会い、よい人生を送るために生きている。そこに、消費者があえて口にしない、真の欲求がある。

ビジネスお役立ち知識

売れる商品は、本物よりウケる“本物風”の手軽さ

『Business Watch』(SMBCコンサルティング)が選ぶ2008年のヒット商品番付で、東の前頭2に選ばれた「おむすび山 赤飯風味」。ほかほかのごはんに混ぜるだけで美味しいおむすびができる「ミツカン」の「おむすび山」シリーズのヒット商品です。年間売上が5億を越えればヒットと言われるふりかけ業界にあって、発売1ヶ月で1億5000万円以上の売上という異例のスピードで売れている理由は、本物じゃないけれど“本物風”が味わえる手軽さのようです。今どきの、売れる商品としてのヒントが、この商品の中にあります。

■特殊加工したもち米粉でモチモチの食感を再現

「赤飯」=「お祝いの席」。どちらかと言えば特別なものというイメージの赤飯ですが、今どきはコンビニの赤飯おにぎりをランチで食べるOLさんが増えているのだとか。もち米のモチモチとした食感、あずきのほのかな甘さとごま塩の絶妙なコンビネーションが人気の秘密だそうです。けれど赤飯を作るのは手間がかかります。そこでミツカンが狙ったのは“赤飯風味”。おにぎり用ふりかけのパイオニアとして赤飯フレーバーのふりかけの開発に乗り出しました。

苦労したのは、白米にふりかけをかけてもち米風のモチモチ感を出す点だったそうです。寒天の粉やゼラチン、でんぷんといった「モチモチ」になりそうな食品をあれこれ試してみたものの失敗続き。そこで出した結論が、「もち米の食感はもち米から」でした。もち米の粉を特殊製法で加工し、そのパウダーをほかほかのごはんに混ぜると、パウダーがごはんをコーティングしてモチモチの食感になるのです。赤飯特有の赤色も、「あずき煮汁パウダー」を白米の表面にコーティングして着色しているそうです。

白米に赤飯パウダーを混ぜるだけで限りなく“本物風”になるなら、手間をかけて赤飯を炊くより手軽で便利です。売れる商品とは、類似品ではなく本物風。でもオリジナル。“本物”に確立された市場があるなら、手軽に手に入る“本物風”にはヒットの要因がありそうです。

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