人は、何かを買うために生きているわけではない。よい人と出会い、よい人生を送るために生きている。そこに、消費者があえて口にしない、真の欲求がある。

ビジネスお役立ち知識

業務の流れを良くし、同時に人材も育てる方法!

お正月に家族旅行をした際、泊まった旅館の女将から興味深い話を聞きました。役割分担を細かくしすぎると、かえって全体の業務効率が悪くなるというのです。

旅館には繁忙期と閑散期があります。旅館に限ったことではありませんが、繁忙期には臨時のパートやバイトを雇って社員の補助的な仕事を任せたり、経験者であれば持ち場を与えたりして忙しい時期を乗り越えるのが一般的です。ところが旅館の場合、繁忙期が過ぎても臨時の従業員をそのまま雇い続けていることが少なくないようです。旅館は地域に根ざしている場合が多く、忙しい時期を助けてくれた人に対して、「暇になったからもういいですよ」と言うのは人情的にも世間的にもやりづらいのだそうです。しかしその結果、閑散期の人件費がかさむだけでなく、手の空いた人を作らないよう必要以上に業務を細分化するので、各々の仕事に対するモチベーションが下がり、自分の仕事以外への関心が薄れてしまうのだそうです。例えば、お客様の荷物運びに無関心な駐車場係。脱衣所が汚れていても持ち場以外だからと見過ごすスリッパ整理係。暇より忙しいほうがやりがいがあり、頭も働くのは当然としても、役割分担を細かくしすぎたせいで全体を見渡そうとする意欲がそがれてしまうのでしょう。

これは旅館の例ですが、一般企業にとっても教訓になり得ます。組織が大きくなれば業務の細分化によって仕事の効率が上がり、責任の所在も明確になるというメリットがありますが、その一方で自分のやっていることを全体の流れの中でつかみにくいのも事実であり、やる気のある社員ほど労働意欲の低下を招く恐れがあります。その点、中小企業はいろいろな仕事を経験できるのが良さであり、フレキシブルな人材配置も可能です。仕事の範囲が広がれば社員の視野も広がります。やたらに役割分担を細かくするより小回りの利く業務態勢をとり、社員が仕事の全体像を強く意識できるように持っていく。これも一種の間接的な人材育成につながるように思います。

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