人は、何かを買うために生きているわけではない。よい人と出会い、よい人生を送るために生きている。そこに、消費者があえて口にしない、真の欲求がある。

ビジネスお役立ち知識

上司の管理能力と飲み会

諸外国にはあまりない発想でしょうが、日本は「酒の席」を一つのコミュニケーション手段として使うことが少なくありません。「飲みにケーション」という造語が作られたくらいなので、お酒を“酌み交わす”ことで親睦以上の結束を期待する人たちがいるわけです。

確かに飲み会はお互いの気心を知る一つの機会でしょう。しかしそれもメンバー次第。ある調査会社によると、若者サラリーマンの6割が「管理職との飲み会には参加したくない」と答えているそうです。もっともこれは当然とも言える結果で、上司に気を遣うような飲み会に好んで参加する部下はいません。

某有名企業のとある課の上司は部下の成長より自分の保身が大事なようで、部下の仕事ぶりに文句は言っても評価はしないいわゆる「煙たい存在」。自分が部下から慕われていないことを薄々感じていたのでしょう。ある日チームリーダーを呼んで、「飲み会をやれ」と命令したそうです。「この課は飲み会が少ない。飲み会もやらないようじゃ課がまとまらん」

実はその課では、チームリーダーを中心にしょっちゅう飲み会を開いていたのです。ただ上司が誘われないだけのこと。理由はもちろん、一緒に飲みたくないからです。命令なのでとりあえず飲み会を企画して出欠表を回し、戻ってきた表を見てチームリーダーは苦笑いしたそうです。表の先頭には上司の名前。出欠欄には「○」。それ以下、すべての名前の横には「×」がずらっと並んでおり、欠席理由も似たり寄ったりで嘘だとバレバレなのです。

チームリーダー中心の飲み会は彼が企画しているのではなく、部下がせがむのだそうです。上司もチームリーダーも、部下にすればどちらも「上の立場の人」。上下関係があり気を遣うのは同じなのに、せがんでまで一緒に飲みたいと思わせるそのチームリーダーは、職場でも部下から慕われているのでしょう。

飲み会で部下との結束が固くなるのではなく、普段から信頼されている上司だからこそ飲み会の席がコミュニケーションになるのです。飲み会に誘われない上司は部下の管理能力が問われているのかもしれません。

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