人は、何かを買うために生きているわけではない。よい人と出会い、よい人生を送るために生きている。そこに、消費者があえて口にしない、真の欲求がある。

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“○○専用”で顧客のココロをくすぐる

この5月、ある“専用品”が発売になりました。レッグファッションメーカー「ブロンドール(株)」の“競技別”専用スポーツソックスです。

■競技別スポーツソックス 「3Dフィッターシリーズ」

ブランドールのスポーツソックスブランド「CROSS PRO(クロスプロ)」から発売になった「3Dフィッターシリーズ」は、「シューズでもない、インソールでもない。ソックスだから出来ることを追求した3次元構造ソックス」だそうです。スポーツソックスといっても求められる性能は競技によって様々。そこでブランドールは競技別のニーズを調査し、各競技に特化したソックスを作ったのです。全体の特徴は、つま先やかかとなどのふくらみにフィットさせて足を保護する立体形状と、土踏まずを押し上げる特殊な編み地によって足の疲れを和らげる着用感で、種類はウォーキング用、ランニング用、トレッキング用、ゴルフ用の4種類。たとえばランニング用は走法別に2種類を用意し、ゴルフ用にはスムーズな足運びをサポートする「左右非対称構造」を取り入れるなど、競技のパフォーマンスを向上させる機能がウリのようです。

ブランドールはかつて「ルーズソックス」を大ヒットさせた会社で、最近では今流行りの「レギンス」で女性ファンをガツンと増やしています。競技別ソックスは発売から間もないので評判は分かりませんが、「限定」や「専用」という言葉は顧客のココロをくすぐります。効果のほどはともかく、どうせ買うなら限定品や専用品がいいと考える人は意外と多いかもしれません。とくに道具の場合、専用品を持つことに満足する人もいます。

すでに存在するものでも、種類や機能、使う場面を特化することで細分化し、ニッチなニーズを拾う発想は発明にも応用できるでしょう。ポイントはニーズを明確にすることだと思います。

たとえ出番は少なくても、あると便利なもの。そんな観点で既存品を見直してみると、思わぬ“専用品”を考えつくかもしれません。

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