ビジネスお役立ち知識
「かばんはハンカチの上に置きなさい」 トップ営業がやっている小さなルール
川田修 (著) / ダイヤモンド社 1,575円(税込)
リクルートからプルデンシャル生命に転職した著者は、どちらでも営業一筋。本書は、プルデンシャルでトップセールスマンとして全国的に表彰された伝説の営業マンが、「営業マンに必要な心構え」を体験に基づいて書いたノウハウ本ではありますが、それだけで終わりません。
著者いわく、
「難しいことはせず、背伸びもせず、『ちょっとだけ違うこと』を徹底すること。」
これがある一定以上のレベルを超えると、お客様が「この人ちょっと違うな」と興味を示すのだそうです。つまり著者は、常に「お客様目線」で物事を考えることの重要性を述べているわけです。
*「契約を取る」という表現は、オフィスでも使わない。
*プライドを持つことよりも、プライドを捨てること。
*出直しは後日ではなく翌日する。
*お金や順位をモチベーションにするには限界がある。人に喜んでもらったり感動してもらうことには限界がない。
こうした著者の考え方は、営業マンとしての心構えというより、「人としていかに信頼されるか」につながるヒントです。本のタイトルでもある「かばんはハンカチの上に置く」は、初心に戻って相手を慮(おもんぱか)ることのたとえ。「最初は出世やお金のためでも良い」という言葉も、最後は「お客様のため」という逆説であり、非常に説得力を感じます。