ビジネスお役立ち知識
言葉と声の磨き方 / 白石謙二 (著)
映画「ラストサムライ」の渡辺謙は《目の演技》が高く評価されました。公民権運動の指導者だったマーティン・ルーサー・キング牧師の有名な「I have a Dream(私には夢がある)」の演説は、すべてが《声》に集約されていると言われます。故ダイアナ妃はヴォイストレーニングを受けていたそうですが、その理由は彼女のスピーチが「つまらない」「眠くなる」といった聴衆からの不満の声が上がったからです。
ビジネスマンや経営者でも、一目置かれるような人たちには心惹かれる《何か》があります。《何か》とは、目の力や声、態度や雰囲気でしょうか。本書では《何か》の一つである声と発声に注目し、人に好かれる話し方を身につけてコミュニケーション能力をアップさせることを目的としています(トレーニングCD付き)。
「声と発声さえ変えれば、話の中身は二の次でも、自分の印象、評価、人間関係を劇的に変えることができる」と言う著者は、日本では数少ない現役ヴォイスティーチャーです。ナレーターや司会者といった《話すプロ》だけでなく、経営者、医師や弁護士、セミナー講師といった《話すことのインパクト》を必要とする人たちに声の指導をしています。
誰かの話を聴いて、「いいこと言ってるのに惜しいなぁ」と感じることがあるでしょう。同じ話でも、話者の声質や声量、話す態度によって受け取る側のインパクトは変わります。正確に発音(発声)し滑舌を良くすれば必ず声は変わるそうですから、声で損をしていると感じている人には特におすすめです。