人は、何かを買うために生きているわけではない。よい人と出会い、よい人生を送るために生きている。そこに、消費者があえて口にしない、真の欲求がある。

ビジネスお役立ち知識

会社の危機を乗り越えるには・・・

かつては「10年ひと昔」と言われ、それが「3年ひと昔」ほどのサイクルになり、今はさらにその速度が増しています。最近では、リーマンショックを境にして確実に時代の流れが変わりました。その変化をいち早く、最も敏感に感じたのは、いわゆる「いまどきの若者」と言われる彼らかもしれません。

社会人デビューを目前にして世の中が一瞬で変わってしまうほどの就職難を体験をした彼らは、それまで漠然としていた「将来」を真剣に考えるようになったでしょう。今の社会の中心世代が若い頃は、「若いうちにできることはどんどんやれ。そのためにはお金も使え」と先輩からアドバイスされ、実際にその通りの行動ができました。

しかしそのロジックは今の若者には通じません。将来のために必要なものはまず経済的な安定。だから貯金に励みます。経済的な安定のためには会社の存続が大前提なので、スキルアップして会社への貢献度を高めようと努力する姿勢も見られます。もっと言えば、「国の将来=自分たちの将来」と考え、国を良くするにはどうしたらいいかといった発想もあります。危機感で言えば、すでに社会に出ている大人よりリーマンショックで目が覚めた若者たちのほうが、広い視野を持っているのかもしれません。

環境に適応できた種だけが生き残ってきた生物の歴史になぞらえて、ビジネスで生き残るためにも変化が必要だと言われます。時代が変わっているのに、いつまでも昔ながらのやり方にこだわっていては、恐竜のように絶滅してしまう、というわけです。

その「変化」を、会社の待遇やコストの見直し、社員の意識改革だと理解するのは間違いではないでしょう。けれど、会社という組織図を考えれば、まず変わるべきは経営者の意識だろうと思います。頑張れば何とかなる時期でもありません。それでも、「社員一丸となって頑張りましょう」というトップの言葉が社員の胸に響くのは、経営者の“真剣”さが伝わるからだろうと思うのです。

 

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