ビジネスお役立ち知識
効率が10倍アップする新・知的生産術 ――自分をグーグル化する方法 / 勝間和代 (著)
本の選び方には、「ベストセラー買い」「タイトル買い」「著者買い」などがあります。発売一ヶ月で12万部を突破した本書は、キャッチーなタイトルもさることながら「著者買い」した人も多いはずです。が、勝間和代という名前にピンとこない方のために著者の経歴を簡単に紹介すると、当時、史上最年少の19歳で公認会計士2次試験を突破(合格率6%)。21歳で長女を出産し(現在は3児の母)、アーサー・アンダーセン、マッキンゼー、チェース銀行、JPモルガン証券といった名だたる外資系企業を経て、経済評論家として独立。16年間で年収を10倍にしたというツワモノです。
その経験とノウハウを伝授する『無理なく続けられる年収10倍アップ勉強法』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)もベストセラーですが、なんと多忙な合間をぬって2週間で書き上げたそうです。なぜ、そんなことが可能なのか――。その理由は本書のタイトル「新・知的生産術」につながります。メインテーマは、いかに情報のインプット力・アウトプット力を高めるか。「グーグル化」とは、デジタルとアナログをバランス良く取り入れることで自分の情報管理をしようという例えのようです。
巷には情報があふれていると言われますが、著者は「情報洪水といいながら、実際にはほとんどの人は、情報洪水と言えるほど情報を浴びていない」と指摘します。これは情報量と同時に、情報のいかし方を指しているのでしょう。お金は、情報を持っている人から持っていない人へ移動する。つまり「情報はお金よりも大事」だと言うのです。生かしてこその情報だとすれば、今持っている情報を宝の持ち腐れにしない方法論を知るチャンスです。